新型コロナウイルスの感染が拡大し、観光業界はとてつもなく大きなダメージを喰らった。
旅館、ホテルはもちろん観光施設、航空、列車、バスなどの交通機関、旅行会社、添乗員、ガイド、食材を提供する生産者、それらの流通を担う事業者、もっと細かく言うと旅行バッグや旅行グッズ販売まで、およそ旅行に関係する従事者には長引くコロナに耐えられず転職を余儀なくされた人もいる。
2020年外国人観光客4000万人をめざすという我が国の国策に則り、小さく、小さく観光プロモーションを請負ってきたソールドアウトにもデカい闇が襲いかかってきた。2019年秋から作っていた「クルーズ船誘客ビデオ」(ある意味なんとタイムリーな仕事だったのだろう)はギリギリ納品できたが、納品即お蔵入り(多分)。スタンプラリーやマップ作りなど2020年春にあった話はすべてがキャンセルとなった。
僕らに今できることはないのか
思えばリーマンショックの時も、関係のあった広告代理店すべてが音を立ててシャッターを下ろした。
頼るモノがなくなったソールドアウトは地域の人に地域を深掘りして見せるグラフ誌「MIDICA」を発行した。
初めてのフリーマガジンだった。
一部には好評だったし、いまだに良かったのお声をいただく時もあるが、費用対効果という面から二年ほどで休刊した。
僕らが仕事としてやってきことは地域の観光ブランディングだ。
観光は見えない闇の中で、声さえ届かないトンネルの中で喘いでいる。
僕らにできること・・・
そうして、考えた末、再び、自分たちのホームグラウンドである阪神間に目を向けてまち歩きを実施することに決めた。