最近、「営業支援」と称した営業電話が後を絶ちません。
営業代行・作業代行・広告代行・情報収集代行…いわゆる“代行ビジネス”の売り込みが次々と舞い込んできます。
決まって彼らはこう言います。
「我々があなたの苦手な部分を〝支援〟します。だからあなたは自分の仕事に集中できますよ」と。
電話してくるのはほとんど若い女性。プレゼンは「主任」や「課長」を名乗る若めの男性が担当。よく聞けば、電話をかけてくる会社と、実際にプレゼンする会社が違うことも少なくありません。
費用感はおおよそ年間200万円前後。
「営業マンを一人雇うコストの数分の一で、我々をご活用いただけます」
「アポイント30件/月、成約率30~40%が見込めます」
など、魅力的な数字を並べてきます。
さらに、
・月1回のオンライン会議で精度を上げる
・リモートワーカーが得意分野を担当
・デザイン業務も正社員デザイナーの半額以下で同レベルの品質
…と甘い言葉が続きます。
(おいおい、肝心の“質”は大丈夫か!?)
不思議なのは、彼らがやたらと“リモート”で即決を迫ること。
100万、200万といった高額なサービスなのに、冷静に検討する時間を与えない。
「検討します」と言えば、
「ありがとうございます、いつご契約いただけますか?」
同業他社と比較すると言えば、
「このサービスは弊社独自。他社にはありません」
しまいには、次のアポを優先し話の途中で時間を切り上げ、こちらの都合が悪いと「夜8時ならいかがですか」と強引な提案。
さらに断ろうとすると、
「さっきあなたはこう言ったじゃないですか」
と揚げ足をとり、最終的には不機嫌になって無言で通話終了。
私も長年営業マンとして現場に立ち続けてきましたが、こんな対応はあり得ません。
お客様の前でキレる営業マンなんて、聞いたこともありません。
そして何よりも言いたい。
〝支援〟という言葉の意味を、都合よく使わないでほしい。
「支援」とは、苦境にある人・団体に対して、力を添えて助けること。
本来は相手の立場に寄り添い、無理のない範囲でサポートする行為です。
押し売りまがいの代行営業を「支援」と呼ぶのは、言葉の冒涜ではないでしょうか。
皆さんも、このような“営業支援”の電話にはご注意を。
本当に信頼できるパートナーを見極めるには、冷静な判断と、しっかりとした比較が欠かせません。
それに一番は知人の紹介だと実感しています。
